音楽

何故バンドが売れないのかを元バンドマンが徹底的に解説する。

プロフィールにも書いてますがつい最近まで10年ほどバンド活動をやっておりまして、それがまあ見事に売れないもんでそそくさと引退し、現在は猫と半隠居生活を送っておるわけですが、そんな十代から二十代半ばまでの青春の全てをバンドに費やした人間が、何故バンドが売れないのかをバンド結成〜MV再生回数1万~40万あたりのインディーズバンド〜メジャーデビューをするまでを時系列を追って徹底的に解説しようと思います。

最初に言っておきますけど、こんなもんは売れなかった人間の妄言でしか無いので悪しからず。

何故バンドは売れないのか

ライブハウスシーンの現状

現シーンの空気感は知りませんが、バンドを辞めたのが今年の頭くらいなので2018年末までに感じたライブハウスシーンの現状をまず説明しようかなと。

まずそもそも無名のバンドがライブハウスに出演するにはどうすりゃ良いの?ってとこからなんですが、ライブハウスに電話して、スタジオで録った一発撮りの音源を送れば終了、たったこれだけで君も今日からバンドマンだ。

収容人数のキャパシティが400以上とかのライブハウスじゃない限りこれだけで十中八九出演できます。何故か。

これについては後述しますけど、とにかく若手バンドの数が圧倒的に少ないからです。

東京はどうか知りませんが、主要都市の大阪・名古屋・福岡ですらまともな若手バンドの数が圧倒的に少ない。だからインディーズのロックバンドが巡業で使うような200人前後のキャパのライブハウスは殆どが閑古鳥が鳴いている状態。

日程の殆どが所謂インディーズのシーンで売れているバンドのワンマンツアーやら人気イベントやらで埋まっていれば問題ないわけですが実際問題そういうわけにもいかず、ライブハウスを維持、運営しなければいけないため、ブッキングマネージャーと言われるライブハウスのスタッフは空いた日程にイベントをぶち込みたいわけです。

そこで地元で活動している若手のバンドを数組出演させる対バンイベント(ブッキングライブ)というものがその空いた日程に当てがわれます。

体感ですけど3~4年前くらいまではとりあえず誘われたものに出れば質はどうあれ4~5組くらいのバンドが集まってイベントの体面は保ててました、体面はね。

本来であれば演奏面や曲のクオリティが低いバンドが近いレベルのバンドと切磋琢磨して、技術を磨いて、少しづつお客さんを増やして次のステップへ…みたいな感じで成長していくわけですが、そもそもバンドの母数が圧倒的に少ねえ。

だから駆け出しのバンドが集まって切磋琢磨するような若手を育てるライブハウスがバッタバッタ潰れておるわけです、だってバンドがいないから。

なのでその地域でも名の知れたライブハウスですらイベントを成立させるために地元バンドを物凄く欲しておるわけです、なので先述した、キャパが400以上とかのライブハウスじゃない限りこれだけで十中八九出演できるよ〜ってのが成立するわけです。

僕は名古屋で活動していたので名古屋のシーンの感じで説明しますけど大体の地域がこれに当てはまるかと。

  1. 若手バンドが集まるライブハウスで切磋琢磨
  2. 技術的、楽曲的にまあどうにか聴けるレベルに達したら比較的有名なインディーズバンドが巡業で使うような名の知れたライブハウスへ
  3. 通常のブッキングライブもこなしつつ、音源の全国流通発売をしてツアーをしているバンド(いうてもほぼ無名)の地元イベントに参加
  4. 1〜3までの流れで培った人脈で対バンを募り自主イベントやCDの発売イベント(レコ発)開催
  5. 作った音源を引っさげツアーへ
  6. ツアーファイナルのイベント開催

以下3~6を無限ループ

これを繰り返してファンを獲得しつつ、主要都市のサーキットイベントや地方の個人イベンターが企画するイベント、友人バンドのレコ発ライブなどに出演して知名度を獲得し、ファンの母数を増やしてライブ動員を増やす。っていうのがバンド活動における一連の流れです。流れでした。

現状を説明すると殆どの地域が1~3までの流れが崩壊してます。

  • バンドがいない
  • バンドがいないけどライブハウスが潰れるからブッキングライブしないと
  • ジャンルそんな合わないけど〇〇と▲▲を当ててどうにかイベントとして成り立たせるか〜
  • 最低でも4組は出演させたいけど、誘えるバンドが少ないしことごとく断られる…
  • しょうがないからライブハウスのスタッフに一番手で弾き語りさせるか(ライブハウスのスタッフは大体がバンドマン)

結果、動員数5人以下のバンド×2とその場しのぎで急遽出た弾き語り(スタッフ)動員0の激アツイベントの完成!!☆

 

そりゃあもう地獄絵図です。

 

対バンが地元バンドならまだいい方で、無名バンドのツアーサポートなんかに出た日にゃ、動員が自分達のお客さんしかいないなんて日もあるわけです。

ツアーバンドってのはそもそも地方にお客さんが殆どいないので地元バンドのお客さんに見てもらってそこからジワジワと集客力をつけたり、

その地方のバンドと仲良くなり主催イベントに呼んでもらってお客さんの多いところでライブをする事で認知してもらうってのが正攻法だったわけです。逆に地方のバンドが自分達のホームにツアーで来た時は彼らを地元バンドがサポートする。持ちつ持たれつの関係性なわけですな。

バンドマンが打ち上げ打ち上げ狂ったように言ってるのはそこで人脈を広げないと地元や他県の良いイベントに呼んでもらえないから。ブラック企業の社員も真っ青のドブ板営業だ〜〜!!

本来対バンの趣旨ってのはまだ集客力が少なかったり、音楽性が近いバンドを組み合わせることで動員の絶対数を増やしてファンを共有させることが目的なわけです。

だけど先述した、バンドの絶対数が少ない問題のせいでそもそもの趣旨が体を成していないんです。

だから殆どのバンドがライブハウスで動員を増やそうにも増やせない負のループに陥ると。

ここら辺で音楽的にマトモなことが出来ていないクソバンドは先述した1~3の流れでほぼ淘汰されます。

ここまでで何となく若手バンドが育たない土壌が出来上がっている事は理解頂けたかと。

で、ここからはその地獄の中でどうにか這いつくばって身内ではない、純粋なファンが少しずつついてきた音楽的にマトモなバンド達について話します。

インディーズからメジャーデビューまで

この負のループの中で音楽的に光るものがあるバンドはライブハウスのブッキングマネージャーに、普段よりも良いイベント(有名バンドの前座やらライブハウスで力を入れているイベントやら)に呼んでもらえる機会が増えてきます。

で、そこでしっかり結果を出していくと、音楽レーベルや音楽事務所をライブハウス伝いに紹介されるわけです。

サラッと書きましたけど、この「事務所に紹介されるまで」がバンドにとっては果てしなく長い。

殆どのバンドが事務所もつかず自主でバンドを運営することになり、後述する「金が無い」「時間が無い」問題がバンド内で勃発し(事務所に所属しててもあまりこの部分は変わらないが)大体ベーシストかギタリストが失踪し、解散する。弦楽器はメンタルをゴリゴリと削るのであろうか。

ロックバンド同じコミュニティで回りすぎ問題

で、事務所がつかずにインディペンデントに活動をしなければならないバンドがどうするか。

良いCDを作ってPVを作り宣伝をして良いライブをして集客を増やす。これを繰り返す。

まあこれはバンドをやる以上、事務所が付いていようがついて無かろうが変わらないんですが。

知名度の無いバンドがライブハウスで集客を増やすには対バンのお客さんを奪い取るのが必須なわけです。

だがしかし。先述したマトモな若手少なすぎ問題で、ちゃんとしたバンドの絶対数が非常に少ない。そしてそのバンド達がそれぞれのジャンルに細分化されるもんだから自分達の界隈で見るとシャッター通り商店街ばりの廃れ具合。

もしあなたが定食屋に入ってハンバーグセットを頼んで美味いのはハンバーグだけで、それ以外の料理、米も味噌汁も漬物も激マズだったら次回もそれ頼みますか?

狂ったようにハンバーグだけが好きな物好きもいるわけですが、基本的には全体的に美味しい方がいいに決まっとるわけです。

だから対バンを自分達と同じ実力、近い音楽性のバンドで固めてイベントを打つバンドが後を絶たない。というかそうするしか無い。地元の集客10~15人程度の二十代後半~三十代前半のバンドマンが大体ここら辺をうようよしているイメージ。

ゴリゴリのロックンロールをやっているバンドと耽美的なヴィジュアル系バンドが対バンしたらファン層が被らんわけです。

だからなるべく近い音楽性のバンドで固まってイベントを打つ方が手っ取り早く集客につながるし、双方にとってメリットがあるんすね。

でもその対バンも絶対数が少ないから限られてくるわけです、「〇〇のイベントには大体▲▲と□□が出るよね」みたいな。

そのジャンルが好きな人からしたら堪らないイベントだし、実際そのコミュニティの中では盛り上がるんですよ。

だから毎回イベントを打つたびに激アツメンツ!!とか言って告知をするんですが、外側から見るとずっと同じことをやっているだけ。

同じ客と同じバンドが同じキャパのライブハウスでずっと堂々巡りしてるだけになってしまうんですね、でも現場は盛り上がっているから世間とのイメージの乖離に気づけない。

新規参入してくるバンドも、お客さんもまばらでコミュニティが先細りしていく構図の出来上がり。

これがギターロック、V系、ロックンロールなど、どのジャンルでもおきています。

ここら辺で生き残ったバンドの7割くらいが解散するかずっと同じ動員で底辺を彷徨い続けます。

で、この中から集客力をつけ、頭一つ抜きん出たバンドがちゃんとしたレーベルや事務所に所属しだすわけです。

ここのレベルでもレーベル、事務所所属!みたいなバンドはいっぱいおるんですがまあ形だけです、ここら辺話し出すとただでさえキリのない話がさらに終わらなくなるんで割愛します。

事務所についてるバンドの場合

というか事務所がつく=メジャーデビューってわけでは勿論無い。大物プロデューサーがついて鳴り物入りでメジャーデビューなんてこたあならない、バブルじゃあないんだから。

あくまで数年かけて若いバンドを育成して着実にインディーズのシーンで動員を増やしてメジャーに引っ張りあげるのがインディーズバンドを扱う事務所の役割なわけです(人気が出てもインディーズのまま運営し続けるバンドもいますがそこは割愛します。)

CD発売にかかる諸経費の負担をしてくれたり、音源の流通、プロモーションなどをやってくれたり、イベントなどを斡旋してくれるのが事務所についたときの主なメリットなわけですが、そもそもまだ一般的には知名度の無いバンドにかけられる費用なんて限られてます。

なのでCDやMVを作る諸経費は負担してくれるけど、CD、グッズの収益、動員で出たギャランティなどはすべて事務所に回収されるケースが殆ど。

比較的ちゃんとした事務所だと、スタジオ代、ツアーにかかる交通費、宿泊費を持ってくれたりしますが、そこまでやってくれるのはかなり稀。

代表曲のMVの再生回数が20万〜40万回くらいで軽くバズり、地元でのワンマンライブが300~500人あたりでソールドアウトして、全国の中規模フェスにガンガン出だしてロッキンやフジロックなどの大型フェスにごく稀に出演できたりするバンドとかで事務所から貰える給料が月2~3万くらい。

月2~3万ですよ???

上記のバンドがどのレベルかって言ったら、地元で有象無象のバンドの中から出てきた突出的にセンスのあるバンドで、バンドマンやお客さんの間でも「うちの地元と言ったら〇〇だよね」「〇〇の勢いが最近すごいらしい」みたいな空気感がその県のシーン全体に蔓延するくらいのバンド。

普通の人よりちょっと詳しい邦ロック好き女子あたりがインスタやTwitterのプロフィールにスラッシュで区切ってバンド名羅列する中にいるバンドが大体ここら辺。

そんな地獄のようなライブハウスシーンを這い上がってきた音楽的にセンスもあって根性もあるバンドが超満員のライブハウスで「いけるかあああああ!!!!!」とか叫んだ次の日には深夜のコンビニで陳列作業とかしてる。

その中でもごくごく少数のバンドがコンスタントに良曲をリリースし、バンドメンバーのトラブルなど起こさず、時流に乗りやっとメジャーへいく訳です、

で、メジャーデビューした後のバンドにどんな未来が待ち受けているか。

よくある王道の流れはデビューシングルで深夜アニメのOP.EDのタイアップがつきMVの再生数が100万回前後までハネる、その後にミニアルバムをリリース、表題曲のMVの再生数が数万~十数万回に急落。ただアニソン効果やインディーズ時代からのファンも数多くいるのでツアーファイナルのワンマンでは赤坂BLITZあたりのキャパが埋まる。

以降はよくある話でインディーズ時代からのファンが「メジャー路線でなんか微妙」とかなんとか言ってじりじりと離れていき、アニソンでついたミーハー層のファンもライブに来なくなり動員が激減。

インディーズのバンドとの対バンイベントに舞い戻り、200~300キャパのライブハウスでの出演が増える。

その後アニメや深夜番組のタイアップがつくがメジャー一発目よりも再生数は伸びず、メジャー2年目あたりで契約が打ち切られメジャー落ち。

インディーズに戻り活動を続けるか、その前に解散してジ・エンド。

ちなみにメジャーで一番勢いがある時で事務所から貰える給料が(契約内容、事務所の種類にもよるが)新卒事務職のOLの給料と同じくらい。作詞作曲してるボーカルとかは印税が入るからもうちょい高いかな?くらい。やめろこれ以上ドラマーとベーシストをいじめるな。

これ、ライブハウスデビューから書いてきたんで何となくわかると思うんですけど、メジャーに言ってる時点で相当、っていうか意味が分からないくらい凄い。素人から見れば演奏もべらぼうに上手いし、楽曲の練度も高い。全国のロックバンドの中の数パーセント以下の中にいるのが彼らなわけです。

でもそこまで行っても金が無いし、本当に些細なことで人気が急落して解散することが殆ど。

そういう修羅場を掻い潜ってやっと大型フェスのアクトを務めるようなバンドに成長していくわけですな。

ここまできて固定ファンもガッチリついてZEPP〜ホールツアーあたりができるようになってマトモに飯が食えるようになるって感じですかね。

こういうことを考えるたびにRADWIMPSってホントにやべえんだなあと思います。天気の子面白かったわ〜

 

さあ、ライブハウスデビューからメジャーデビューまでのあれこれを書いてきました。

どうだ!!!夢がないだろう!!!

次の章からは更に夢の無い、バンドマンと金と時間の問題について語ります。

お金と時間が無い!!

バンドマンは金が無いってのは周知の事実だと思いますが、何故ああも金が無いのか。

分類別に説明していこうかと思います。

チケットノルマ

そもそもライブハウスに出演するのってお金かかるんですよ。

いろんな媒体で語られてるんでバンド好きな人は知ってるかと思いますが、知らない人に説明するとチケットノルマというシステムがバンドには課せられています。

イベントによってまちまちですが2,000円~2,500円のチケットを10~15枚バンドで買い取り、それをお客さんに売ることで相殺、ノルマ以上の数字を売り上げればそのチケットの売り上げの50%とかがギャラとして入ってくる仕組みです。(最近は2000×15も珍しくなってきてもう少しノルマが減ったりしてますが。)

「なんだ!15枚以上売ればギャラ入ってくるんだ!楽勝じゃん!」

とか思いました?

最初はねえ集まるんですよ、友人親戚彼女、ライブやるよーなんて言えば最初は興味本位で来てくれるかも知れません。

でもそのライブを毎月2~3本やったら?

二、三ヶ月もすりゃあ誰も来なくなります、

今やってる映画の「天気の子」だってレイトショーで見りゃ1,100円、ポップコーンセット買ったって二千円で釣りがでるんすよ。

あの名作を美味いポップコーンとコーラ食いながら大迫力で観るのと、ヤニ臭いハコでシャビシャビのコーラ飲みながらバンドマンが「行けるかああぁぁぁ!!」とか叫んでる様を見るのが同等の金額だとしたらみなさんどっちに行きます??

映画じゃなくたって、Netflixであのクソ面白い「全裸監督」全8話見るのにかかるお金、月額1,000円とかですよ。

映画やYOUTUBE、レジャー、などと可処分時間、可処分所得を奪い合う中バンドマンはこのライブノルマという業を売れるまで背負い続けるのです。

音源制作

バンドの命、音源制作。

どんな小細工をやろうが曲が良くなきゃ何の意味も成しません。

そんなバンドマンの命とも言える音源を作るのにどれだけかかるのかざっと計算してみましょう。

四人組のロックバンドが4~5曲入りのミニアルバムを作ると仮定します。

 

レコーディングスタジオを借りるのにドラムセットを使用するような大きなブースの使用料が8時間で大体43,000円くらい4時間パックだとその半値くらい。

ギターや歌録りのみの小さなブースなら1時間5000円くらい

初日→リズム隊のRECを超超スムーズに録れて8時間で終了

二日目→バッキングギターを超超超絶スムーズに録れて8時間で終了、余裕があれば歌の仮録りがここら辺に入ったりもする。

三日目→リードギターを録音、ギタリストが凝り性だとここら辺で難航。スムーズにいったと仮定して8時間。

四日、五日目→歌録り、ぶっ続けで歌う事が出来ないので二日ないし三日に分けて録音。トータル8時間と仮定。

六日目→音のバランスを整えるミックスダウンという作業を8時間で完了、更に音像や音圧を調整するマスタリングという作業を行い全行程終了。

※更に拘る場合はマスタリングを専門に行うエンジニアに依頼するので別途料金がかかる。

 

ここまででかかった費用がざっくり20万ほど。

これで最低限です。もっと時間をかけてみっちりやりたかったり、有名レコーディングスタジオに頼めば値段はそれだけ跳ね上がります。

CDプレス

 

さあ必死の思いで出来上がった音源を所謂CDショップに並ぶあの盤と同じ形にしていきます。

紙ジャケだったり、盤面だけのバルクプレスといわれるものやら色々と方法があるんですが、今回は一番スタンダードなジュエルケース仕様でプレスをすると仮定します。

これが大体1000枚プレスして78,000円くらい。

ただプレスするだけで78,000円です。

デザイナーやイラストレーターの方にCDのジャケットの依頼したりするのでお金がかかってきますが、バンド内でイラレやフォトショップを使える人間がいれば自前でやる事も可能。ここら辺はバンドや依頼するデザイナーの金額によってまちまちなので、知り合いのイラストレーターに友人価格で格安でやってもらったと仮定して二万円。

プレスにかかる値段が込み込みで10万くらい。

※全国流通をする場合は流通会社を通さなければいけないため、ロット数が増えたり、CDショップの売り上げは半分以上が流通会社とCDショップに持っていかれるのでインディーズの無名バンドの規模では売り上げはほぼゼロです。

PV

今やこれが無ければ集客なんぞほぼ不可能なPV。

音源と同じくらい大事なわけですが、これもある程度マトモなクオリティで撮影してくれる監督に最安値で丸投げにした場合で15万~20万ほど、

撮影場所にこだわったり、バンドの想像通りにしてもらうためにディティールを詰めるほど値段は跳ね上がります。

広告費

今まで総再生回数が4~5万回だったバンドが新譜のPVだけ40万回いってたりしません?

あれ大体YOUTUBEに広告費ぶち込んで再生数をカサ増ししてます。

今100万回以上行ってバズったバンドのPVは大体これ。

純粋に広告を打って口コミで火がつくパターンと業者を雇って再生回数だけカサ増ししてる2パターンあるんですが、これは見栄えや空気感を気にしなきゃいけないバンドにとってはやらざるを得なかったりするんすよねえ。。。

純粋に広告だと1クリックにつき単価いくらみたいな感じ。

カサ増しパターンは15,000回で3万円とかでしょうか。

アー写撮影

これもスタジオを抑えてガチガチに撮ったり、バンドによってはPV撮影の時にサクッと撮ったり、そこら辺の路上で撮ったりとまちまちです。

映像に比べて写真は参入のハードルが低いので無料でもいいから撮らせて!っていうカメラマンは結構います。ライブハウスで一つのバンドに付いて回ってるカメラマンは大体ギターかドラムと付き合ってるからな。

ここは本当にまちまちなので値段はカウントしません。

グッズ制作

Tシャツとかラバーバンドとかサコッシュとかが定番ですかね。

バンドに限らずどの業界でも商品を大量に仕入れれば一つあたりの単価は落ちます、だけど売れないバンドはTシャツ1000枚とか仕入れても売れんわけです。

だから少数ロットで発注するしかない。

バンドのロゴがワンポイントで入ったTシャツで一枚大体800円から1000円くらい。

これをレコ発〜ツアー〜ワンマンファイナルまでと仮定して100枚発注で10万円。

その他ラババンやら何やらも頼むと総額20万くらい、もう計算すんのめんどくさくなってきたんでここら辺は超適当。

その他諸々

スタジオ代やら交通費やらもバカになりません。

あとはチラシ代だったり、打ち上げ代だったり….。

まとめ

これでバンドがレコ発と銘打ってリリースイベントを開催するまでにかかる費用で

ほんとーーーーにザックリですが70万くらいはかかってくるわけです。

で、ここからツアーを周り高速代とガソリン代、宿代がかかり、ツアーファイナルのワンマンで動員が少なければライブハウスのレンタル代がペイできないので差額を支払うみたいなことになるわけです。

勿論ワンマンがソールドアウトして、物販が飛ぶように売れれば回収はできるわけですが、それが最初からできりゃあ苦労はしねえぜ。

で、無所属のフリーターで一人暮らしの深夜コンビニバイトのバンドマン×4がこの費用を捻出しなければならない。

ツアーに出ればバイトもできないし、そりゃあまあ貧乏にならない訳が無いっすよね。

「最高のワンマンだった、愛してるぜ下北〜!!」とか言ってるバンドマンの裏側はほぼこんな感じ。差し入れはサトウのご飯とかあげたら本当に喜ばれると思うよ….。

 

 

まとめ

そんな感じでバンドマンの裏側をつらつらと書いてきたわけですが

多少は何でバンドが売れないのか伝わったかと思います。

インディーズのバンドって「あ〜このままいけば売れるだろうなあ」って人たちが結構いるんですよ、でも殆どがメンバーが脱退して活動が止まったり、女性関係、金銭問題でトラブルになったり、ちょっとしたことでバンドが終わってしまうケースが後を立たないんです。

こんな救いもない状態でバンドやれってのかって話なんですけど、業界全体が暗澹としてても売れてる人はいるわけです。

米津玄師やking gnuみたいにバカ売れするミュージシャンもいれば

THE NOVEMBERSやtoeみたいに独立して海外のレーベルと契約して独自のファン層を獲得するバンドもいるわけで。メジャーデビューがすべてな訳では無いんですね。

次回の記事はこの現状でどうやって売れつつパーマネントに活動を続けていくかについて考察した記事を書こうと思います。

まあ最初に書きましたけど、こんなもんは売れなかったバンドマン崩れの妄言なのでね。

この記事でPVを稼げるとも思いませんしインターネットの腐海へと沈めばいいんすよ。